契約更新通知書テンプレート【無料】記載項目と送付タイミングの実務
更新通知、いつ・何を書いて送っていますか?
賃貸契約の更新は、毎月のように発生する定例業務です。1棟20戸を管理していれば、2年契約なら毎月1〜2件は更新時期が回ってきます。1件ずつWordを開いて日付と金額を書き換え、印刷して郵送する——この繰り返しに、地味に時間を取られている管理会社は少なくありません。
更新通知書そのものは難しい書類ではありません。ただ、記載漏れや送付の遅れがあると「更新料の根拠が不明」「更新の意思確認が間に合わない」といったトラブルに直結します。この記事では、契約更新通知書に書くべき項目と、そのまま使えるテンプレート例を整理します。
更新手続き全体の流れ(法定更新との違いや更新拒否のケースまで)は「賃貸契約の更新手続きの流れ」で解説しているので、あわせて読むと実務の全体像がつかめます。
更新通知書に記載すべき項目
更新通知書は、入居者に「更新時期が来たこと」と「更新の条件」を正確に伝えるための書類です。次の項目を漏れなく記載します。
必須項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 宛名 | 契約者(入居者)の氏名 |
| 物件名・部屋番号 | 対象となる住戸を特定 |
| 現契約の満了日 | いつで契約が切れるか |
| 新契約期間 | 更新後の契約期間(通常2年) |
| 更新後の賃料・共益費 | 据え置きか改定かを明記 |
| 更新料 | 金額と算定根拠(賃料の1か月分など) |
| 更新事務手数料 | 発生する場合は金額を明記 |
| 火災保険の更新 | 保険の継続・再加入の案内 |
| 回答期限 | いつまでに更新意思を確認したいか |
| 連絡先 | 問い合わせ先(管理会社の担当・電話) |
賃料を改定する場合の注意
更新を機に賃料を上げる場合は、通知書に「いくらから・いくらに・なぜ」を明記します。借地借家法では、賃料の増額には経済事情の変動など正当な理由が必要とされています。一方的な値上げ通知だけでは入居者の合意を得にくく、合意がなければ従前の賃料のまま法定更新になるケースもあります。
賃料を据え置く場合でも「賃料は現行どおり据え置きます」と一文を入れておくと、入居者の不安をなくせます。
送付のタイミング
更新通知の送付が遅れると、入居者が転居の判断をする時間を奪い、結果的に「言われた時にはもう間に合わない」という不満につながります。逆に早すぎても、入居者が通知を放置して忘れてしまいます。
実務上は、契約満了の2〜3か月前に送付するのが一般的です。
| タイミング | 対応 |
|---|---|
| 満了の3か月前 | 更新通知書を送付 |
| 満了の2か月前 | 未回答なら電話・メールでリマインド |
| 満了の1か月前 | 更新契約書・更新料の入金確認 |
| 満了日 | 新契約期間スタート |
更新を拒否する(更新拒絶)場合は、借地借家法により期間満了の1年前から6か月前までに正当事由をもって通知する必要があります。通常の更新案内とは別のスケジュールになる点に注意してください。
テンプレート例
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賃貸借契約 更新のご案内
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○○○○年○月○日
○○ ○○ 様
○○不動産管理株式会社
担当:○○ TEL:00-0000-0000
平素より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
下記物件の賃貸借契約につきまして、契約期間満了が
近づいてまいりましたので、更新のご案内を申し上げます。
━━━ 対象物件 ━━━
物件名:○○マンション 201号室
現契約期間:○○○○年○月○日 〜 ○○○○年○月○日
━━━ 更新後の契約条件 ━━━
新契約期間:○○○○年○月○日 〜 ○○○○年○月○日(2年間)
賃料:月額 ¥72,000(現行どおり据え置き)
共益費:月額 ¥5,000(現行どおり)
更新料:¥72,000(賃料の1か月分)
更新事務手数料:¥11,000
━━━ 火災保険 ━━━
現在ご加入の火災保険も契約満了となります。
更新後の契約にあわせて再加入をお願いいたします。
━━━ お手続き ━━━
更新をご希望の場合は、同封の更新契約書にご署名・
ご捺印のうえ、○○○○年○月○日までにご返送ください。
更新料・手数料は○月○日までに下記口座へお振込みください。
ご不明な点がございましたら、上記担当までご連絡ください。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
金額はすべて税込で記載し、消費税の扱い(更新料は非課税、更新事務手数料は課税など)を社内で統一しておくと、入居者からの問い合わせを減らせます。
更新通知でトラブルを防ぐためのポイント
送付記録を残す
「通知が届いていない」という主張を防ぐため、いつ・誰に・どの方法で送ったかを記録します。重要な更新(賃料改定・更新拒絶)は、配達の記録が残る方法での送付が安全です。
更新料の根拠を契約書と一致させる
更新料は「賃料の1か月分」など、契約書に定めた算定方法と通知書の金額が一致しているかを必ず確認します。契約書に更新料の定めがないのに請求すると、入居者とのトラブルになります。
回答期限を明記する
回答期限がないと、入居者が判断を先送りし、満了直前に「やっぱり退去します」と言われて募集が後手に回ります。期限を明記し、未回答ならリマインドする運用を決めておくことが、空室期間を短くする近道です。
まとめ
更新通知書は、記載項目さえ押さえれば難しい書類ではありません。むしろ実務の負担は、毎月発生する更新時期を取りこぼさずに、正しい金額で・正しいタイミングで送り続けることにあります。
管理戸数が増えるほど、この「期日管理」と「書類作成」の手間は積み上がります。更新時期の一覧化と通知書の自動作成を仕組み化できれば、契約管理の定例業務はかなり軽くなります。
更新後にオーナーへ報告する送金明細の作り方は「家賃送金明細書テンプレート」で、退去になった場合の精算書は「退去精算書テンプレート」で整理しています。物件・入居者の台帳からまとめて整えたい場合は「物件管理表テンプレート(無料・Excel)」もあわせてどうぞ。
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