退去・原状回復たいきょせいさん
退去精算
退去時に未払い家賃・原状回復費用と敷金を相殺し、残額を借主に返還または借主から徴収する手続き。
別名: 敷金精算
退去精算の計算
精算額 = 敷金 - (未払い家賃 + 借主負担の原状回復費用 + ハウスクリーニング費用)
精算額がプラスなら借主に返還、マイナスなら借主から徴収します。
精算書に記載する項目
- 敷金預り金額
- 未払い家賃・遅延損害金
- 原状回復費用の明細(部位・補修内容・金額・減価償却按分)
- ハウスクリーニング費用
- 鍵交換費用(必要な場合)
- 精算額
「ヤニ汚れによるクロス張替え:30,000円 × (6年−3年)÷6年 = 15,000円」のように、計算式を明記すると借主の納得感が高まります。
返還期限
民法改正で「明渡し時に返還」が原則となりましたが、原状回復工事の完了を待つ場合があり、実務では退去から30〜60日以内が一般的です。
契約書に「退去後45日以内に精算」のように明記しておきます。
精算でトラブルになる典型例
- 通常損耗まで借主負担にしている
- 減価償却を考慮していない
- 立会いをせず一方的に精算
- 計算根拠が不明確
- 領収書・見積書を提示しない
これらは消費者契約法・国土交通省ガイドラインで不利になります。
大家・管理会社の実務ポイント
- 精算書フォーマットを統一する
- 計算根拠(耐用年数・入居期間・按分式)を明記する
- 工事業者の見積書・領収書を添付する
- 借主からの異議申立て窓口を明示する
- 異議があれば即対応し、訴訟リスクを下げる
- 賃貸管理ソフトで精算データを物件単位で蓄積する