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退去・原状回復しききんへんかん

敷金返還

退去時に未払債務・原状回復費用を差し引いた残額を借主に返還する手続き。2020年4月施行の改正民法で返還ルールが明文化された。

民法第622条の2

「賃借人が、賃貸借に基づいて生じた金銭債務を履行しないときは、賃貸人は、敷金をその債務の弁済に充てることができる」 「賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたときは、賃貸人は賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭債務の額を控除した残額を返還しなければならない」

返還時期は「明渡し時」と明記され、「次の入居者が決まってから」のような後ろ倒しは認められません。

返還額の計算

返還額 = 敷金 - (未払賃料 + 借主負担の原状回復費用 + その他の債務)

退去精算の結果として返還額が確定します。

返還時のトラブル類型

トラブル借主の主張
通常損耗の負担「通常使用の損耗なのに負担させられた」
高額な原状回復費「実費を超えて請求された」
減価償却なし「築15年なのに新品価格を請求された」
立会いなし「一方的に決められた」
返還遅延「2ヶ月経っても返ってこない」

これらは国民生活センター・消費者センターへの相談が多く、訴訟になると貸主側が不利になりやすいです。

大家・管理会社の実務ポイント

  • 敷金返還の期日を契約書に明記(30〜60日以内)
  • 入居時の状態を写真・チェックシートで記録
  • 退去立会いで借主の合意形成
  • 計算根拠を明示した精算書を交付
  • 返還は銀行振込(記録が残る)
  • 振込手数料は貸主負担とする物件が多い
  • 返還遅延の遅延損害金(年3%)の発生を意識する

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