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契約不適合責任

引き渡された物件が契約で定めた品質・性能を満たしていない場合に、貸主が負う責任。2020年4月の民法改正で「瑕疵担保責任」から名称変更された。

別名: 瑕疵担保責任

契約不適合責任とは

民法改正前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていた制度で、2020年4月の民法改正で「契約不適合責任」に統合・名称変更されました。賃貸借では民法第559条と第562条以降が準用されます。

契約の内容に適合しない状態で物件を引き渡した場合、入居者は以下を貸主に請求できます。

  • 追完請求(修繕などで適合状態にする)
  • 賃料減額請求
  • 損害賠償請求
  • 契約解除

賃貸借における典型例

  • 入居時にエアコンが故障していた → 追完請求(修理または交換)
  • 水道が出ない → 追完+賃料減額
  • 雨漏りで家財に被害 → 損害賠償
  • 建物が居住不能なほど傷んでいた → 契約解除

入居後に発生した故障も、貸主の修繕義務の範囲で対応する必要があります。

賃料減額の自動発生

民法第611条により、賃借人の責めに帰さない事由で物件が使えなくなった場合、その割合に応じて賃料が当然に減額されます。「請求してから減額」ではなく、自動的に減額が発生します。

具体的な減額割合は「貸主の修繕義務違反による一部使用不能の場合の賃料減額ガイドライン」(公益財団法人日本賃貸住宅管理協会)が実務基準として参照されます。

例:

  • エアコン故障で居室が使用不能 → 賃料の30%減額
  • 給湯器故障 → 賃料の10%減額(夏季と冬季で異なる)
  • トイレ故障 → 賃料の30%減額

大家・管理会社の実務ポイント

  • 入居者からの故障連絡には24時間以内に初動対応する
  • 修繕に時間がかかる場合、減額対象期間と金額を文書化する
  • 設備の経年劣化による故障は貸主の修繕義務(善管注意義務違反がない限り)
  • 入居者の過失による故障は入居者負担
  • 修繕履歴をシステムで一元管理し、過去の対応状況を即座に確認できる体制を作る

旧「瑕疵担保責任」と異なり、「隠れた瑕疵」かどうかを問わず責任が発生する点が重要な変更点です。

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